ジャン ポール・ブレ/西村陽平『RENCONTRE 出会い』

ひとつの花束 風景は私たちの目を奪い、佇ませる。
私の作品は、この沈黙を引き起こした瞬間から来ている。
私はそれらを撮影し、それらを描き、私の作品でそれらを描き起こす。
私の作品は「思想の沈黙」と呼ばれている。
(ジャン ポール・ブレ)

野の花のように
海まで 30分かけて ゆっくり歩く
今日は ペットボトルを 見つけるために
槙の木の根元に 田んぼに 玉ねぎ畑に 海の砂に埋もれて
見ようと思えば 見えるものだ
我が家の草むらに 投げ捨てられたペットボトル
なぜか 「野の花のように」のことばが浮かんだ
ペットボトルの過去を取り出すための 火葬
(西村 陽平)